NHK テストの花道 - 過去の放送 - 「その時どう考えたのか?~ポイントになった発想~」
2012年 3月19日(月)放送
「その時どう考えたのか?~ポイントになった発想~」
番組のテーマでもある「考えるチカラ」が、実社会でどのように活かされているかに迫る。
どんな人の人生にも必ずあるターニングポイント。社会で活躍する人々は、ピンチにぶつかったとき、どのように「考えるチカラ」を使い、壁を突破して成功につなげたのか。高校生の将来にも役立つ様々な実例を取材し、紹介する。
― 番組概要 ―
実社会での「考えるチカラ」
キミの周りにあるさまざまな便利なものが生まれた背景には必ず、何らかの「考えるチカラ」があったはず。 それらを一挙に紹介! 君が何かを生み出すのに、役立つに違いない!
水泳帽子の誕生秘話
おむつカバーの製造一筋だったある会社は大きな問題で悩んでいた。 それは夏場になると、おむつカバーはむれやすいことから需要が落ちてしまうということ。 社長の磯部成文さんは、おむつカバーを利用して夏場に売れるものができないだろうかと考えた。
まず社長は、おむつカバーの特徴と「夏」から連想される要素を書き出した。 この時、社長の頭の中は図のようなイメージが広がっていた。
まさに花道でお馴染み「イメージマップ」。1つのワードから連想するものを書き出すツールだ。 そして2つを見比べ社長はひらめいた!
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【発想の種】
「共通点を探す」
「おむつカバー」と「夏」の2つの情報を書き出して共通点を見つけ、考えることで「水泳」、さらには「水泳帽子」へとつながっていったのだ。
≪磯部社長から、全国の高校生にアドバイス≫
世の中のモノにこれは絶対に大丈夫だという完全なモノはない。 より良いモノを求めていくためには、良く考えること。 考えることの面白さ、考える楽しさを持ってほしい。
高校生が生んだ驚きのアプリ
累計44 ,000ダウンロードを記録し、利用者の多くが絶賛したアプリがある。 それを考案したのは、なんと高校3年生!
このアプリが登場したのは、2年前の『全国高等学校デザイン選手権大会』。 高校生が考えた『より良い社会』を作るための提案を評価するのがこのイベントのねらいだ。 当時、高校3年生だった蠣崎明香莉さんは、『人をHappyにしたい!』というテーマは決めていたものの、どんな企画を出したらいいのか、毎日頭を悩ませていた。 そこで蠣崎さんは、『人をハッピーにさせたい』と思ったときに、逆に自分だったらどんな時にHappyになるのか考えてみた。
【発想の種】
「置き換えて考える」
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蠣崎さんは見方を変えるだけで、短所は長所となるんじゃないか!?と気づいた。 この『短所は長所である』という考え方を元に完成させたのが、ネガティブワードをポジティブワードに変換するユニークなアプリ『ネガポ辞典』だ。
『ネガポ辞典』の使い方は至ってシンプル。 例えば、ネガティブワードの『優柔不断』を検索すると『フレキシブル』『良いところを見つけるのがうまい』『想像力が豊か』とポジティブワードに変換されて出てくる。そんなアイデアは、大会で見事全国第3位に輝いた!
≪蠣崎さんから、全国の高校生にアドバイス≫
勉強でも部活でも恋愛でも悩んだら、そのことについてとことん考え抜いてほしい。 それは将来、自分のチカラになっていく。
野菜の美味しさ再認識!
ありそうでなかった日本初の野菜スイーツ専門店。 開発者のパティシエ柿沢安耶さんは、野菜の美味しさや素晴らしさを多くの人に再確認してもらうために「野菜ケーキ」作りに取り組んだ。
しかし、野菜ケーキ作りはまもなく大きな壁にぶつかる。それは匂いのキツイ野菜の「長ネギ」だった。 柿沢さんはあらゆる手段を使ってネギの性質を調べ、実際に畑へも足を運んだ。
【発想の種】
「先入観を持たずその本質を調べる」
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たくさんの情報を収集することで、そのモノの隠れた本質が見えてくる。これは以前花道で紹介したツール「調べイモ」と構造は同じ。
「なんで?」と突っ込み、その答えを書き込む。 さらに「5W1H」を使ってさまざまな角度から問いかけ、その答えを書き込み、知識のツルをどんどん伸ばしていく。こうして物事を広く深く調べることができる。
柿沢さんは地元の農家さんからヒントをもらい、長ネギのベイクドチーズケーキを完成させた。
≪柿沢さんから、全国の高校生にアドバイス≫
ケーキといえば"フルーツ"という考え方では絶対に野菜スイーツは思いつかなかった。 先入観を持たずに、色々とチャレンジしてみよう。
"絶対に緩まないネジ"!?
Made in Osakaのこのネジは、絶対に緩まないネジとして世界から信頼されている。 社長の若林克彦さんは現場一筋半世紀のナニワのエジソン」と呼ばれる発明王!
当時、どんなに工夫してネジを作っても、激しい振動を持続的に与え続ける機械に使うと、どうしても緩んでしまうという問題に行き詰っていた。
そんな時、気分転換のために近所にある住吉大社へ足を運んだ社長は、何気なく「鳥居」を見上げた。
【発想の種】
「身近なものに疑問を持ってみる」
社長が注目したのは、鳥居の継ぎ目。そこには古くから建築物のズレを防ぐための道具、クサビが打ち込まれていた。
この原理を応用し誕生したのが、絶対に緩まないネジ。そして新幹線、さらには、世界のあらゆる乗り物や建物に使われるようになった。 いつもの風景も、意識して疑問を持って見ることで思わぬ解決策が見つかるかもしれないのだ。
≪若林さんから、全国の高校生にアドバイス≫
アイデアは身近にある。 文化が向上してくるにつれて無数に出てくる。 その捉え方がきちんとしていれば、見えるようになってくる。
花道ツールは勉強だけではなく、日常にも役にたつぞ! ぜひ色んなものに活用してみよう。
今日の一言
考えるチカラはキミの応援団!
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